学祭で光る道具を使ったジャグリングパフォーマンスを行うことになり,その際にバータックスタイル (縦ディア) での使用を想定したディアボロ用の LED 発光モジュールを作成しました.
目的
学祭で光る道具を使ったジャグリングパフォーマンスを行うことになりました.私がポイを,相方がディアボロを使う異種道具ペアルーティンです.光る道具と自前のステージ照明を組み合わせ,筋肉をテーマにしたインパクト重視のパフォーマンスを行う構想を立てていました.
光る道具として,ポイにはポッドポイや nullnuma 氏と作成したグラフィックポイ等,専用の道具があります.

対するディアボロは,通常のディアボロに発光モジュールを取り付けて光らせることが一般的です.既存のディアボロ用の LED モジュールにはサンディア製 ディアボロ装着用 LED セット等があります.

このような LED モジュールはディアボロの重量を増し,落下時の衝撃が強くなるため,ディアボロの破損の原因になります.また,相方は舞鈴劇場社製 回転軸ディアボロ ハイパースピン TZ (以下 TZ )を使ったバータックスタイル (縦ディア) を好んでルーティンに取り入れます.TZ はもともと割れやすいカップで,縦ディアは販売店の保証欄に特記されるほどディアボロを壊しやすいプレイスタイルです.ここに,LED モジュールを取り付けようものなら,さらに壊れやすくなるのは明らかです.重量が変わるため,普段と使用感が異なることによるミスの増加もディアボロの破損に拍車をかけるでしょう.
先程のディアボロ装着用 LED セットは片側に砲丸型 LED が青 3 個,白 3 個の合計 6 個ついており,半透明のカップを使用することで光が拡散します.このとき,カップ全体が光っているように見え,大変きれいです.しかし,今回は TZ のクリアカップを使用するため,半透明カップのような光の拡散は期待できません.縦ディアの軌道を美しく見せるため,透明カップでも全体を光らせる必要があります.したがって,砲弾型 LED を数個配置するのではなく,別の方法を考える必要があります.
さらに,既存の LED モジュールでは片側につき同色なら砲丸型 LED 3 個とインパクトに欠けるため,パフォーマンスのテーマである「筋肉」に合いません.「筋肉」に相応しい力強い発光が求められます.
これらの理由から,クリアカップのディアボロによる縦ディアでの使用を想定した新しい LED モジュールを作ることになりました.要求される条件は次の 3 つです.
- 軽量 (片側 23 g 以下)
- 高輝度
- カップ全体を光らせること
23 g という数値はサンディア製 ディアボロ装着用 LED セットの重量を参考に設定しました.これを下回ればコンシューマ向け LED モジュールでは最軽量のものになります.
今回の LED モジュール作成のために相方より新品の TZ のカップを貸してもらいました.

材料
用意した材料は以下の通り.全て秋葉原で買いました.
- 両面TH丸型ユニバーサル基板 32mm
- 単5サイズ形アルカリ電池 12V ゴールデンパワー製 A23 (5個入)
- 電池ボックス 単5×1本 ラグ端子
- 基板用スライドスイッチ SS-12D00-G5
- アイライン用側面発光テープLED1m
方針としては,ディアボロのカップの母線に沿ってテープ LED を数本貼り付け,電池ボックスを取り付けて穴を開けた基板をメタルワッシャーとナットで軸に固定するというものです.軽量化のため基板等を保護する筐体は作りません.
モジュールの製作
丸型ユニバーサル基板の中央にドリルドライバを使って 5 mm の穴を開けました.

電池ボックスを片側につき 2 個,ボンドで接着しました.電池ボックスの間には取り付けの際にレンチが入るだけの隙間を確保しておきます.

基板にスライドスイッチをはんだ付けし,配線をして完成です.テープ LED は 5 cm 長に切って各 4 本ずつ取り付けました.今回使用するテープ LED は DC12V で光るものなので,12V の電圧を出せる電池,A23G を電源に選びました.重量バランスを考え,これを基板の左右に配置して並列に接続しました.


取り付け
作成したモジュールを TZ に取り付けます.ナットを外し,軸にモジュールを差し込んでナットを戻します.基板の裏側がメタルワッシャーと接触するので,絶縁とパーツの飛散防止のために養生テープを挟んでおきました.


実践
実際に光らせて回してもらった画像が次になります.昼間でも眩しいと感じるほど明るかったです.輝度は十分でしょう.

しかし,縦ジェノサイドをやってみたところで問題が起きました.ディアボロの回転による遠心力と落下の衝撃に耐えきれず,電池ボックスが基板から剥離しました.

さらに,電池ボックスとテープ LED の接続部分が切れてしまいました.単線のリード線を用いていたため柔軟性がなく,衝撃を受け流せなかったようです.

その後,水平に回している時に電池が脱落しました.秋月電子で扱っている電池ボックスには電池が脱落しにくいようにツメが付いており,簡単には外れないようになっています.これを振り切ってしまうほどの強い力がモジュールにかかっているようです.
結果
今回作った LED モジュールは,輝度こそ十分なものの耐久性に大きな問題があり,実用に耐えうるものではないことがわかりました.実際に回してみた結果から得られた,講じるべき対策は次の 3 点です.
- 基板と電池ボックスのより強固な固定
- 配線の耐衝撃性の強化
- 電池の脱落防止
次はこれらの対策を盛り込んだ新しいモジュールを作りたいと思います.
その2 に続きます.

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