イギリスへ行く短期留学生にSIMカードを選んだ

SIMカード

後輩のKさんがイギリスへ短期留学することになり,スマホのデータ通信を現地でするためのお手伝いをしました.SIMフリースマホの用意とSIMカード選びをしたのでその過程を書いておきます.

海外でデータ通信をする方法

海外でデータ通信をするためには海外用のポケットWi-Fiを借りる方法やSIMフリースマホに海外のプリペイドSIMを挿して使う方法があります.それぞれに長所と短所があるため,下の表にまとめます.キャリアの海外パケットプランというものもありますが,通信料がとても高価なのでここでは扱いません.

ポケットWi-Fi

長所

  • SIMフリースマホを持っていない場合,特別な準備や出資が少ない
  • 多くの場合,自前でのAPN設定が不要

短所

  • 常にポケットWi-Fiを持ち歩くので邪魔
  • ホテルなどに置いてきてしまうとフリーWi-Fiに頼らざるを得なくなる
  • SIMカードのみと比べると若干割高になることがある

SIMフリースマホ&プリペイドSIM

長所

  • 日本にいるときと同じようにスマホでデータ通信ができる
  • SIMカードの購入だけならかかる費用が少ない

短所

  • APN設定を自分でやらなくてはいけない場合がある
  • 空港で自分でSIMカードを入れ替える必要がある
  • SIMフリースマホを持っていないと新規端末購入代やSIMロック解除料がかかる

私は,友人の勧めやSIMフリースマホを持っていることもあり,SIMフリースマホに海外プリペイドSIMを挿して使うことが多いです.

今回もSIMフリースマホとイギリスのプリペイドSIMを使うことにしました.

SIMフリースマホの用意

最初にSIMフリースマホの用意をしました.Kさんが使っていたスマホはdocomoで2015年2月に購入したiPhone 6sで,これはSIMロック解除の対象外でした.docomoでは2015年4月以前に発売されたスマホのうちSIMロックの解除ができるのは一部のAndroidに限られており,iPhone 6sは対象外の端末だったのです.

2011年4月~2015年4月に発売されたSIMロック解除対応機種 | SIMロック解除| お客様サポート | NTTドコモ
SIMロック解除の対応機種についてご案内します。

そこで家の人ともよく話してもらい,泣く泣くiPhone 6sからiPhone XSに乗り換えることになりました.ここでポイントなのが,docomoでは新規購入端末を,購入と同時にSIMロック解除するためには代金を一括払いで支払う必要があります.

2015年5月以降に発売されたSIMロック解除対応機種 | SIMロック解除| お客様サポート | NTTドコモ
SIMロック解除の対応機種についてご案内します。

購入した新しい端末にはdocomoのSIMロックがかかっているのでこれを解除します.SIMロックの解除はdocomoのWebサイトから申請することができます.docomoショップや電話でもできますが,オンラインなら事務手数料3,000円がかからないのでこちらをおすすめします.こちらはKさんに自分でやってもらいました.

これでSIMフリースマホの用意ができました.キャリアの買い替えプラン等の恩恵が受けられないのは悲しいです.それにしても,スマホの替え時だったとはいえ娘のためにiPhone XSを一括払いできる父のかっこよさたるは胸に響くものがありますね.

海外のSIMカードの用意

次にイギリスで使うプリペイドのSIMカードを用意しました.プリペイドSIMとはあらかじめ通信容量と使用期間が決められたSIMカードです.こちらは現地のキャリアや空港で購入することもできますが,日本で用意していくことで現地についてすぐにデータ通信ができるようになります.

SIMカードはamazonで購入しました.今回の短期留学は26日間であることと,Kさんは1ヶ月に3GB以上使用していることを考慮し,余裕を持って30日5GBのものを選びました.キャリアは,値段が割安で他のブログ様やamazonのレビューでも悪い評価が少なかったThreeにしました.購入したSIMカードのリンクを貼っておきます.

ご迷惑をおかけしています!

Threeの5GBでデータ通信のみのSIMカードが見つからなかった上,他の5GBのSIMカードよりも安かったため,これをおすすめしました.音声通話付きと書いてありますが,このSIMカードでイギリスから日本への通話はできないそうです.

7/20頃に注文し,7/26についたそうです.

これでSIMカードの用意ができました.

余談ですが,私は,契約している通信容量のことを世の中の人やキャリアが「ギガ」と呼んでいることに若干違和感を覚えます.ギガは国際単位系の接頭辞じゃないですか.体重の単位がキログラムではなく「キロ」と呼ばれるのと同じようなものなのでしょうか.

SIMカードの有効化

最後に,現地に着いたらプリペイドSIMを開通します.開封し,台紙からSIMカードをお手持ちのスマホのSIMスロットのサイズに手でプチプチと切り出します.iPhoneの場合はnanoSIM(1番小さいサイズ)です.それをスマホのSIMスロットに入れたらSIMカードに同封されている説明書にしたがって有効化します.SIMカードを差してから通信できるようになるまでちょっと時間がかかるので空港内のコンビニにでも行って気長に待ちます.このとき,取り出した日本のSIMカードをなくさないように気をつけましょう.SIMカードの交換方法は下のサイト様等を参考にしてください.

iPhoneやiPadでSIMカードを取り出し&交換する方法
MVNOの格安SIMサービスを利用するには、送られてきたSIMカードの交換作業が必要です。そこでここでは、iPhoneでSIMカードを交換する方法について紹介します。

APNの設定ですが,iPhoneは空港のフリーWi-Fiに接続して構成プロファイルをインストールすることでできます.Androidは有名なキャリアならプリセットから自動的に選ばれますが,そうでない場合は「設定」から手動で設定できます.Threeがどうなのかは私の実機で確認していませんので悪しからず.

ThreeプリペイドSIM データ通信レビュー

Kさんに無理を言って現地での通信速度などを調べてもらいました.2つのサイトで測定した結果を送ってくれましたので紹介します.

1枚目のスクショではJitter値が高いことから測定品質があまり高くないことがわかります.イギリス内でも場所や時間によって結果が変わってくるようなので参考程度にしてください.ここでの結果としては日本の格安SIM以上,大手キャリア未満といったところでしょうか.1枚目のスクショのアップロード速度が速いので回線自体はそこまで細くはなさそうです.朝6時の結果なのでイギリスの皆さんがちょうど起きてきて回線が混んだのかもしれません.お昼頃に計測すればダウンロード速度ももっと出たかも.2枚目のスクショでは12Mbps出ています.これだけ速度が出ていれば理論上はネット検索,SNSだけでなくYoutubeで1080pの動画を見ることができそうです.実際に使った感想としては,

繋がりバッチグーです!

と思ったけど、写真とかGoogle検索とかイマイチです

KさんとのLINEトークより抜粋

だそうです.どうも普段は問題なく使えるけれども,時々LINEで写真がなかなか送れなかったり,検索結果が返ってこないことがあったそうです.amazonのレビュー欄では「電波が弱かった」や「稀にネットワークに繋がらない」といったコメントが寄せられており,Kさんの感想とも合致するため,Threeは通信が安定しないことがあるキャリアであると言えそうです.総評としては,「Threeは安くて概ね使えるためコスパは良いが,通信が不安定になることがあるため高速で安定な通信を求めるのであれば他のキャリアも検討できる」と言えるでしょう.

イギリスへ行くときの参考になれば幸いです.

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